NHK大河ドラマ西郷どん16話のあらすじネタバレと感想です。
あらすじのネタバレは放送開始前に、感想は放送開始後に追記します。
西郷どん 16話のあらすじネタバレと感想
吉之助は京の町を駆けずり回り、兵の受け入れ準備に追われていた。
「お殿様が三千の兵を率いて上京すれば、幕府も放ってはおけない。今夜は前祝いじゃ!」
居ても立っても居られず、俊斎も江戸から駆けつけていた。
次々と酒が運ばれ、乾杯しようとした瞬間、月照が近衛宛の急ぎの書を手に現れた。
薩摩の山田からだという月照は伏し目がちで、吉之助は嫌な胸騒ぎを覚えた。
「…う、嘘じゃ!何かの間違いじゃ…」
吉之助はみるみる蒼白になり、全身の震えが止まらなかった。
兵の陣頭に立った斉彬は、炎天下で高熱に倒れ、そのまま帰らぬ人となったという。
そこにいた誰もが愕然とし、言葉を失った。
「他に類を見ないほどの素晴らしい方でいらっしゃいました」
月照が静かに手を合わせた。
思わず宿を飛び出した吉之助は、土砂降りの雨の中、薩摩の空に向かって泣き叫んだ。
「お殿様!お殿様…どうして…」
己の命よりも大切な主君の死を吉之助が知ったのは他界してから八日後のことであった。
主君をなくし焦る吉之助たち
翌日、近衛家の広間に月照、吉之助、左内、俊斎が集まった。
「毒か…」
思い沈黙を近衛が破った。
「それが事実ならすぐに薩摩に戻って犯人を探さねば!お殿様の敵討ちや!なあ、吉之助!」
左内が言うと、俊斎もいきり立った。
「いや、そんなことはどうでもいい」
吉之助の言葉に一同は驚いた。
「まだ殿の思いは負けていない。こうなったら…水戸に兵を出してもらおう」
薩摩に引けを取らない西洋仕込みの兵を持つ水戸。
斉彬の呼びかけに立ち上がった諸藩の軍勢を束ねることができるのは、今となってはもう水戸のご隠居である斉昭しかいない。
「近衛様、お願いが…改めて帝からのお言葉を頂きたいと思います」
斉昭に兵を出せというお言葉である。
「手段は選ばない。お殿様の訃報で喜び油断している今こそ好機!お殿様の命を無駄にはできん」
まだ負けていない、終わっていないという吉之助の覚悟に周囲のみんなも腹をくくった。
近いうちに帝からお言葉が下ることが吉之助の耳に届いた。
これで再び立ち向かえると吉之助と左内は、近衛と月照に深々と頭を下げた。
「あんなに憤慨する帝は初めてや。公儀の勝手によほどお怒りなのであろう」
左内は同志たちにこのことを知らせ、吉之助は斉昭にすぐに兵を出してもらえるよう江戸に要請に行くことになった。
「恐らくこれが最後の機会です」
月照の言葉を胸に二人は立ち上がった。
頼みの綱
江戸に到着した吉之助は水戸藩邸でまさかの門前払いをくらった。
吉之助は急いで磯田屋に向かい、慶喜に助けを求めた。
「西郷、もう無理や。諦めな。俺がいっても同じだ」
なんと、斉昭が軟禁されたというのだ。
「おじだけじゃなく、越前守も隠居謹慎。大老に直談判しようとした者たちは皆強くお咎めを受けた」
想像だにしない話であったが、これにはまだ続きがあった。
「もうじき俺にも裁きが下る」
「一橋様も大老のところに?」
「らしくないことをしてしまった…」
慶喜は諦めがついたと苦笑した。
ならば一橋様に立って欲しいと吉之助は懇願したが慶喜の気持ちを変えることはできなかった。
のちに慶喜は井伊から下された謹慎により三年半もの間軟禁されることとなった。
頼みの綱が切れた吉之助は、京に戻って近衛と月照に全てを報告した。
「全て先手を打たれたようですね…」
皆が涙したが、西郷の目から涙がこぼれ落ちることはなかった。
その夜、吉之助のもとに月照が訪ねてきた。
「西郷さん、あんた薩摩に帰って死ぬつもりでしょう」
吉之助は動揺することなく冷笑した。
「わたしは、お殿様のいない世界にいてもなんの意味もない人間です」
斉彬にもらった短刀を見つめる吉之助に、月照は言った。
「薩摩守様の遺志は誰が継ぐのですか。生きなさい。生きなければ。そして西郷さんが薩摩守になりなさい」
最後の覚悟
その頃、江戸では幕府にたてついた者たちへの厳しい取締りが行われていた。
後世にも爪痕を残した「安政の大獄」である。
幕府の追っ手は京にいる月照のもとへも伸びた。
「私をかくまっていたことがばれてしまったら、大恩人である近衛様にまで迷惑がかかってしまいます」
腹をくくり、ひとりで名乗り出るつもりの月照を近衛が止めた。
「そんなことはさせません!」
「大老を甘くみてはなりません。本当はすでに所司代さんあたりから私をよこせと言われているんでしょう?」
泣き崩れる近衛の手を取り、礼を言って出て行こうとする月照を吉之助が止めに入った。
「月照様…私と一緒に薩摩に行ってくれませんか」
遠い薩摩なら幕府もそう簡単には手を出せまい。
近衛も左内も賛成した。
「私が命をかけてお守りします」
「…でしたら、この命お預けしましょう」
翌日の早朝、同行する俊斎と三人で伏見の船着場へ向かった。
そこから船で大坂まで行き、様子を見て下関まで向かう。
そこからは徒歩で薩摩に向かう予定である。
「吉之助さん、江戸でお待ちしております」
左内に見送られて船着場を後にした。
病んだこの国の医者になりたいと言った左内にも幕府の目が向けられていることも、いずれ幕府に捕らえられてしまう事も、この時の吉之助は知る由もなかった。
月照を背負った吉之助が険しい山道をかき分けて進む。
月照は疲弊していたが宿には追っ手がいるため、泊まることはできなかった。
そのため仕方なく山中の廃寺に泊まることにした。
深夜、吉之助が気配を感じて外に飛び出すとそこには斉彬がいた。
「お…お殿様!」
せきをきったように吉之助の目から大量の涙が溢れ出した。
「メソメソするな!意気地なしが!」
微笑む斉彬は消えて行き、目の前には大木があるだけたった。
「わたしは…お殿様のところに行きたいです」
大木の前で泣き崩れた吉之助は、殿の形見とも言える短刀を抜いた。
しかし、脳裏にはいつも前向きだった斉彬の姿が浮かび、早まろうとした吉之助を食い止めた。
「わたしはまだ、死ねない…お殿様の願いを果たさなければ…」
顔を上げた吉之助の目前には、斉彬の志のように曇りのない美しい月が輝いていた。
以上、西郷どん16話のあらすじネタバレと感想でした!













